あらすじ
『わたしの初恋は、決して口にできない。』
季の国の姫・伽耶は、
生まれながらに国のために生きることを定められた存在だった。
感情を抑え、期待に応え、
ただ“姫”として正しくあること。
それが彼女のすべてだった。
そんな伽耶のそばに、
幼い頃からただ一人、変わらず仕える護衛がいる。
誠――彼は剣となり、盾となり、
そして決して名乗ることのない想いを胸に秘め続けていた。
恋は、許されない。
姫と護衛である限り、決して。
だが、静かに積み重ねられた時間は、
やがて戦乱と陰謀の中で、二人を否応なく引き裂いていく。
これは、
初恋を知らぬまま姫であろうとした少女と、
彼女のすべてを守ることを選んだ護衛の物語。