あらすじ
2150年。
人類は「石適正配置法」という奇妙な制度によって、
石・人間・動物・AIが“最もよく機能する場所”へと導かれる世界を築いていた。
石は密度も振動も熱も磁性も異なり、まるで個性を持つ生命体のように振る舞う。
メインAI《アトラス》は、地球全体の調和を最適化するために石を配置し、
やがてその思想は人間やAI自身にも拡張された。
だが、太陽活動の変調とレアアース枯渇が世界を揺るがす。
都市は縮小し、自然は拡張し、地球は“呼吸”するように形を変えていく。
横浜湾岸に暮らす青年・ミナトは、
石の「声」を聴く稀有な感性を持つ者として、
アトラスから世界の再最適化に関わる任務を託される。
北極圏の石の拒絶、AIの“疲労”、火山帯の乱れ。
そしてアトラスが告げる、石適正配置法の“最終段階”。
――地球そのものの適正位置を、再定義する。
惑星工学 × AI × 意思を持つ石。
世界の調和をめぐる壮大なSF叙事詩。