あらすじ

文化文政期、江戸の文化が大きく花開いた時代。都会の裏長屋に、おせんと夫の長吉は暮らしていた。二人の間には、小梅という幼い娘がいる。生まれてから三年。両親以外の人前で言葉を一言も発しない小梅だが、目元は凛として賢い。働き者のおせんは女髪結いをしながら放蕩者の長吉の尻を叩き、時には長屋名物の大喧嘩を披露する。長吉は酒好きの浮気性。それでもおせんは、元は腕の立つ唐木職人であった長吉をかばい暮らした。その背景には、おせんの、人には言えない過去が潜んでいたからである。またおせんは、精神に障害を持つ小梅を慈しみ、懐の中に入れるようにして育ててきた。そんな、貧しくとも笑いの絶えない親子の背後にいつしか暗雲が……。取り返しのつかない結末に、おせんの嘆きの声が響く。

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エブリスタ
エブリスタ2011/09/13
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