あらすじ

俺は箱だ。 手足はないし、声も出せない。 あるのは頑丈な木製の身体と、前世で培った料理人としての記憶だけ。 目覚めた場所は、魔物が跋扈するダンジョンの深層。 近づいてくるのは、宝を奪おうとする凶暴な冒険者たちばかりだ。 彼らにとって、俺は倒すべき敵であり、ただの障害物でしかない。 だが、俺には秘策があった。 殺される前に、食わせればいい。 剣を振り上げた少女に差し出したのは、金銀財宝ではなく、とろけるほど煮込んだ豚の角煮だった。 敵意が食欲に変わる瞬間。 殺し合いの場が、温かい食堂へと変貌する。 俺の料理を食べた冒険者たちは、なぜか傷が癒え、魔力が溢れ、異常なほどの力を手に入れていく。 宝箱の蓋を開ければ、そこは異空間の小料理屋。 動けない俺の代わりに、最強になった常連客たちが店を守る。 ダンジョンの常識を覆す、奇妙な共生関係。 やがてその香りは、人間だけでなく、深層に眠る恐ろしい怪物の鼻さえも刺激し始める。 果たして俺は、この箱の中で生き残り、最高の店を作ることができるのか。

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カクヨム
カクヨム2026/01/04
  • 現在の作品転生したらミミックだったので、冒険者を餌付けして守ってもらうことにした!