あらすじ
クラルス王国の第一王女であるエルは、王族にはない色を持って生まれたことで父親でもある国王から忌み嫌われていた。
気味が悪いと感情を表に出すことを許されず、せめて国の役に立てと幼い頃から剣術を叩き込まれる日々。
やがて戦場に出るようになり、いつしか「クラルスの戦乙女」と呼ばれるようになった。
しかし、クラルス王国は自ら争いを仕掛け続けたがために疲弊。今回も国王の命令でアウレア王国へ宣戦布告なしに仕掛け、窮地に立たされていた。
そこで、停戦協定をもちかけることに。アウレア王国側から出された条件は「クラルスの戦乙女」引き渡し。
エルはアウレア王国へと赴き、そこで冷酷非道と噂される国王ユリウスと対面するのだが──。
出会った瞬間に目を開けたまま気絶。
少し触れただけでものすごい勢いで遠ざかり、壁に頭をぶつける。
以降もなかなか目を合わせてくれない。
と何だか思っていたのと違う。
それなのに、実弟であるアルベルトに嫉妬し、性別問わずエルヘ触れる者を拒む。
また、とにかく妄想が激しい。
「エルを見ていると心臓が跳ねて、息ができなくなる。なのに、エルを見ていないと落ち着かない。こんなにも、心臓が壊れそうなのに」
愛とは、恋とは、何だろうか。
愛されたことがないエルは、誰かを愛することができるのか。
ユリウスのうぶで重たい愛に戸惑いながら(振り回されながら)も、エルは感情を取り戻し、そして──愛を知っていく。