あらすじ
週刊少年誌にて連載されている【Holy嫉怒】は“神使と詛い”との“対峙と共生”を描いたダークファンタジーバトル漫画だ。
その漫画を連載当初から愛読していた椿輝凛は、推していたキャラクターの公式カップリングが存在していた事にショックを受け、ヤケ酒の末に死亡。
しかし目が覚めるとそこは見知らぬマンションの一室だった。
いつもとは違う視野に違和感を覚え、洗面台で自分の姿を確認すると、なんと見知らぬ幼女に転生していた。
混乱した輝凛は悪夢だと言い聞かせ、目覚めるために10階ほどの高さから飛び降りてしまう。
夢じゃないと気づいたが時すでに遅く、迫り来る地面を前に何もできず狼狽えていると、間一髪時が止まった様に宙に浮かぶ体。
頭上から聞こえた既視感のある声に驚いて見上げると、そこには原作で主人公の父親を詛い殺した悪役キャラクターの聖籠六の姿。
なぜ自身と同姓同名の他人に転生したのか?
なぜ原作に名前すら登場しないモブキャラである自分が最重要人物である六と共に生活しているのか?
そもそもなぜ悪役キャラに助けられたのか?“今世”の両親の顔は?名前は?
真相を探ろうにも、“今世”の記憶を一ミリも覚えていないという最悪なハンデを背負った状態で難航してしまう。
悪役と共に生活する日々に始めは恐怖していた輝凛であったが、“愛情”に飢えていた輝凛の心をまるで父親の様に優しく絆す六。
いつしか輝凛は六を畏れていたことも忘れ、家族同然に暮らしていた。
しかしそんな日常は、ある日突然地獄へと変貌する。
輝凛が16歳の年、ついにスタートしてしまったのである。そう、最悪な原作ストーリーが。
クソをゲロで煮詰めた様な腐った世界で、輝凛は第二の人生にて再び平和を取り戻す事ができるのか。
そして元推しキャラクターである神代凜人を、あわよくば寝取りたいというぎらついた願望は果たして叶うのか。
これは肥溜めの様な環境で、必死に僥倖をかき集め続けた少女のハートフルストーリーである。