あらすじ
婚約破棄を突きつけられた瞬間、私はガッツポーズを噛み殺した。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私の狙いは、王子の隣ではない。
極寒の地で孤独に震える「推し」こと、ラスボス皇帝の生存ルート確保だ。
人質として送られた帝国は、生きるだけで精一杯の極寒地獄。
そこで私は、前世の知識と錬金術をフル活用して快適生活を切り開く。
カイロ、入浴剤、そして悪魔の発明「コタツ」。
物理的な温かさを提供するたび、冷徹だったはずの皇帝は骨抜きになっていく。
便利な道具としてビジネスライクに契約したはずだった。
それなのに、気づけば皇帝からの矢印がとてつもなく重くなっている。
「お前が私を温めたのだ。責任を取って一生そばにいろ」
元婚約者たちが今さら復縁を求めてきても、もう遅い。
推しへの課金が世界経済すら回し、重すぎる愛となって返ってくる時、彼女は正気を保っていられるだろうか。