あらすじ
「アイラ、貴様との婚約を破棄する! 魔力ゼロの無能はこの国に不要だ!」
王城の舞踏会、王太子ロイドの声が響く。隣で勝ち誇るのは、微量な光魔法しか使えない男爵令嬢ミミー。
私は静かに頷いた。「承知いたしました。では、私の魔力で維持していた『国境の大結界』も、本日で解約させていただきますね」
「は? 何を言って――」
その瞬間、王都の空に亀裂が走った。私が魔力ゼロに見えていたのは、全てを結界維持に回していたから。
パニックになる会場で、私を抱き上げたのは“暴虐”と恐れられる王弟、ゼクス公爵だった。
「ずっと待っていた。国など捨てて、俺の妻になれ」
これは、無能と蔑まれた本物の聖女が、最強の公爵に溺愛され、捨てた国が後悔に沈むのを高みの見物で眺める物語。