あらすじ
地方都市・童ノ宮で暮らす中学生、塚森キミカ。
ある朝、教室で友人に指摘されるまで、彼女は気づかなかった。
自分の背中に、古びた猿のヌイグルミがまるでしがみつくように張り付いていたことに。
その身に覚えのないヌイグルミは、古いアニメのキャラクター「ウバリヨン」。
どれだけ引き剥がそうとしてもそれはキミカから引き離すことができず、その瞬間を境にキミカは原因不明の体調不良や倦怠感、そして背骨を軋ませるような重みに心身を蝕まれてゆく様をキミカの関係者達の音声記録という断片的な形で語られてゆく。やがて古い民間伝承に語られる「オブサリテェ」なる怪異が静かに影を現し始める……。
※本作は拙作〈童ノ宮奇談〉シリーズの一編であり、コンテストのため読み切りを想定して制作しました。