あらすじ
深夜二時。隣室から聞こえる泣き声と物音で眠れない「私」は、ついに隣のドアをノックする。苦情を言うつもりだった——はずなのに、扉の向こうにいたのは、夜泣きに追い詰められた母親と赤ちゃんだった。
本作は、同じ出来事・同じ人物・同じ状況を、性格だけ変えて二章で描く短編です。
第1章では“陽キャ”の私が、勢いと具体的な提案で距離を縮め、夜の孤独を「作戦会議」に変えていく。
第2章では“陰キャ”の私が、恐れと自己検閲に揺れながらも、言い直す勇気と丁寧さで関係を結び直していく。
敵か味方かは、一言で決まる。けれどその一言は、選び直すこともできる——扉一枚ぶんの距離が変わる瞬間を描く、人間ドラマ。