あらすじ
後三年で何らかの形で地球が滅びると仮定したら、僕は十五才で死ぬんだと考える。
もの心ついてからの想いで根拠があるわけではないよ。
それ以下でもそれ以上の意味はない。ただ生きたくないわけじゃなくて、死ぬことも選択肢であるってことで、そもそもどんなものも、この世から無くなってはならないほど絶対的なものがないと思ってるだけ。
もちろんクラスメイトや先生たちには、普通に未来を夢見るように振る舞ってはいるけどね。
僕の唯一の友達はアリス!一人だけ。小学校低学年からの付き合いだよ。アリスは人間離れしたスタイルを活かしてモード系のモデルをしてる。
初対面からやたらと僕に固執した変な奴だ。
まあ、今では僕の保護者みたいなものかな。過保護過ぎるきらいがあるけどね。
ああ、小学五年の時だった。僕のことをからかった同じクラスの中島君が、近くの糸川に落ちて脊髄を損傷して上手く歩けなくなったのも、僕はアリスがやったんだと思っているんだ。つうか確信に近い。
もちろんアリスには聞けないよ。だって、僕のためにやったことだもの。アリスは僕のアル中のお父さんにも、真正面から意見を言えるくらい強い女の子で。
そして誰よりも美しく、印象的なビジュアルを持っている。クラス中の憧れとそれと同じくらいの畏怖を抱かれる存在なんだよ。
僕は慣れちゃったから……アリスはアリスでしかないな。
そんなアリスが仕事の帰り、来宮駅を出た坂の途中で背中を数十か所刺されて死んでしまった。
アリスの死は、僕に何を問いかけるのだろう?十五才で死ぬつもりだった僕にアリスが残した真実は?
ーーアリスの完璧な笑顔はすべてを凌駕して、世界の終わりさえも変えてしまうのかもしれないな。