あらすじ

「日本が沈むなら、新しい船を作ればいい」 時は幕末。黒船よりも早く、日本の一部は「産業革命」を迎えていた。 会津藩主・松平容保。彼は「悲劇の藩主」として死ぬ運命を拒絶した。 彼が手を組んだのは、幕府きっての異端児・勝海舟。 南洋の植民地「南山(ナンザン)」からもたらされるゴム、石油、そしてレアメタル。 会津の精密機械技術と、江戸の重工業。 二人は手を組み、歴史の裏側で着々と「国作り」の準備を進めていく。 「会津は田舎へ引っ込んでいろ」 守旧派や西国雄藩による理不尽な左遷、嫌がらせ、そして戊辰戦争の足音。 だが、彼らは知らない。 会津が北へ行ったのは「左遷」ではなく、巨大なエネルギー循環機関(エンジン)を完成させるための布石だったことを。 そして運命の慶応四年。 新政府軍が意気揚々と江戸へ迫った時、彼らは目撃することになる。 大阪湾を埋め尽くす、40隻の蒸気艦隊と、日本という国そのものを空っぽにするごとき「大脱出(エクソダス)」を。 「土地はくれてやる。だが、金も技術も人材も、すべて我々が持っていく」 これは、泥と鉄にまみれた二人の男が、旧弊な日本を捨て、南の海に「南山共和国」という名の鋼鉄の国家を築き上げるまでの、壮大な建国史。

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小説を読もう2026/01/03
  • 現在の作品南山共和国建国史―松平容保と勝海舟は日本から脱出するようです―