あらすじ
空は灰色の膜に覆われ、色彩は剥落し、命は内側へと収縮して消えゆく。 世界の命脈を繋ぎ止めているのは、最果ての神殿『無縁墓地』に掲げられた、巨大で醜悪な一枚の「絵画」のみ。
かつて数多の英雄たちが石棺から目覚め、絵画を修復するための「材料」を求めて、墓標の先に広がる記憶の世界へと旅立った。そして今、残された墓標はわずかに四つ。英雄たちのほとんどが散り、もはや世界を繋ぎ止める楔は尽きようとしている。
最後に目覚めたのは、戦う術を持たぬ一人の「絵描き」だった。 彼は先人たちの無念をその身に宿し、死者たちの記憶を巡る凄惨な巡礼へと身を投じる。
死に損ないの絵描きよ。 君は灰の中に何を見る。
絶望を塗り潰す一筆か、あるいは完全なる虚無への引導か