あらすじ

東京で編集者として燃え尽き、休職のまま故郷へ戻った篠原真琴。祖母が遺した喫茶店「凪」を畳むために鍵を開けた彼女は、店の奥で“宛名のない手紙の束”を見つける。そこには防波堤の端、赤い錆、夏祭りの匂い――町の記憶だけが生々しく綴られ、肝心の「誰に向けた言葉」だけが欠けていた。手紙の痕跡を辿る真琴の前に現れたのは、カメラを携えた同級生・朝倉航。踏み込まない優しさで隣に立つ彼とともに、真琴は祖母の“待っていた時間”と向き合っていく。潮風の窓辺で、言葉は過去をほどき、未来の会話を呼び戻す――静かな海町の再生と、ふたりの距離が近づく物語。

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小説を読もう2026/01/03
  • 現在の作品凪の窓辺に、言葉を置く