あらすじ
「ねえ、お姉ちゃん。私たちは、二人で一つの神様になれるんだよ」
千年前、彼女たちは双子の女神だった。
天生神魄を宿した姉と、天生邪魄を宿した妹。
一人は万人から崇められる神女として。もう一人は万人に唾棄される堕落の女神として。
妹の堕落は天劫(てんごう)を招き、二人の魂は無惨に引き裂かれ、輪廻の底へと堕ちた。
だが、邪悪なる神格は地上に留まり、主(あるじ)を失った「邪神」として再び姉妹を狙い始める。
――そして現代。二人は血の繋がらない「義姉妹」として再会する。
十四歳の夏、失踪した母。
妹・霧(キリ)の命を救うため、姉・凛(リン)は邪神と禁忌の契約を交わした。
その代償として凛が手にしたのは、鎖骨に刻まれた不気味に蠢く「邪神の印」と、死ぬことも叶わぬ「活死人」としての呪い。
凛は最愛の妹を豪門へと送り出し、一人孤独に鬼を狩る道を選んだ。
だが、運命は二人を逃がさない。
再会した霧は、かつての愛らしい妹ではなかった。
血塗られた花嫁衣裳を纏い、禁断の「紅線縛魂(こうせんばくこん)」を操る怨霊の化身。
「お姉ちゃんを、誰にも渡さない。この紅い糸で、魂ごと縫い合わせてあげる」
邪神の陰謀、人皮に描かれた呪い、そして迫りくる「雷・火・心」の三劫。
絶望的な運命に抗う唯一の方法は、二人で地獄の先へ進むこと。
これは、神格を剥奪された姉妹が、愛という名の呪いで互いを縛り合い、神を屠るまでの物語。
「――愿你们的灵魂得到安息(せめて、安らかに眠りなさい)」
浄化の炎の中で、二人の影は一つに重なる。
たとえ、その先に待つのが「心劫」という名の死であっても。
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