あらすじ
日本で化学薬品の実験中に死んだ俺は、気づけば中世ドイツの革職人見習い、テオドール・ゲルバーになっていた。
付いてきた能力は【解析】。便利だけど、万能じゃない。
革は急かすと拗ねるし、怒らせると割れる。だから俺は、条件を整えて待つだけだ。
それだけなのに、なぜか失敗しない革ができるようになった。
ただ、そのやり方が「不純だ」と言われ、ギルドの偉い人に目を付けられる。
さらに修道院から、聖書の装丁という失敗できない仕事まで持ち込まれて――正直、ないわー。
派手な無双はない。
でも、静かな革は嘘をつかない。
これは、急がず、誤魔化さず、生き残る職人の話だ。