あらすじ
目を覚ました瞬間、彼は“世界の終わり”の真ん中に立っていた。
記憶はない。名前もない。
あるのは、死体で埋め尽くされた都市と、ポケットに入った不思議な拳銃だけ。
試しに引き金を引けば、死体は爆散した。
――だが、銃弾を受けても、自分は死なない。
合理的で冷静。異様なほど状況判断が早い自分に、彼は疑問を抱く。
「俺は……人間なのか?」
夜の都市で出会ったのは、赤い瞳を持つ少女・メルヴェーン。
彼女は言う。この世界は“シャック”という感染症によって崩壊したと。
噛まれれば死ぬ。夜に現れる。
そして彼女自身もまた、人でありながら、人ではない存在だった。
人を撃ち、撃たれ、それでも生き残る青年。
人を憎み、世界を呪い、それでも生きる理由を探す少女。
二人は殺し合いではなく、「生きるために殺さなければならない世界」を共に進むことを選ぶ。
やがて明かされていく、
・無限に弾が撃てる拳銃の正体
・円形に作られた歪な都市
・8バンデマツという刻印の意味
・そして、彼の名前――ウォーカー
これは、
人間であることを失いながら、なお人間であろうとする物語。
終末世界で問われるのは、
「強さ」か、「合理性」か、それとも――
それでも誰かと生きたいという、矛盾した感情か。
――リミッターブレイク。
それは、世界か。
それとも、人間の限界か。