あらすじ
「君のような気味の悪い女は、我が家には不要だ。婚約は破棄させてもらう」
薬師の名門伯爵家に生まれたヴィオは、毒草や薬効のある蟲を研究するあまり「虫愛づる毒婦」と蔑まれてきた。
義妹に毒蟲をけしかけたという冤罪を着せられ、婚約者であるシリルから断罪されたヴィオは、家を追放されてしまう。
しかし、彼女にとってそれはご褒美だった。
しがらみのない辺境で、思う存分研究ができる! そう喜んで採取生活を始めた矢先、森で死にかけの男を拾う。
その男こそ、謎の奇病に侵され「氷の彫像」と恐れられる冷徹王太子・ラシードだった。
「……熱い。君の手が触れると、楽になる」
「殿下、それは解毒の副作用です。くっつかないでください」
ヴィオの知識だけが彼を救えると判明した瞬間、ラシードによる囲い込み(溺愛)が始まる。
一方、ヴィオを追放した実家と元婚約者は、彼女が管理していた「毒封じの結界」が消えたことで、屋敷中が毒蟲だらけになるパニックに陥っていた。
これは、虐げられた薬師令嬢が最強の王太子に溺愛され、捨てた側が勝手に破滅していく痛快逆転劇。