あらすじ
王太子から一方的に婚約破棄を言い渡され、
さらに理由も曖昧なまま国外追放を宣告された公爵令嬢カグラ。
――けれど。
追放当日、彼女の後ろに並んだのは
王城の使用人、騎士、職人、学者、医師、商人、そして民衆。
気づけば、国民のほぼ全員がついてきていた。
「……え? ちょっと待ってくださいませ?」
さらに事態は加速する。
「わしも行くぞ」 そう言って荷物をまとめたのは、まさかの国王陛下本人。
こうして始まったのは、 “追放された令嬢”を中心に人が集まり、
誰にも命じられず、誰にも縛られない――
前代未聞の共同体づくりだった。
国家でも、反乱でも、理想郷でもない。
制度を作らず、序列を決めず、
「ここにいていいかどうか」を自分で選び続ける場所。
逃げ場ではなく、
「選び直せる場所」を作ろうとするカグラの前に立ちはだかるのは、
・“前例”として監視し始める周辺諸国
・選ばれないことへの不安
・居場所を与えないという残酷な優しさ
・祝うことすら拒む、歪で不器用な共同体の在り方
そして問われる――
「人は、制度なしに共に生きられるのか?」
これは、ざまぁで終わらない物語。
婚約破棄から始まり、
追放の先で“世界の仕組みそのもの”を揺さぶっていく、
静かで強い、新しい建国譚。
なお、
国王陛下がついてきた理由は――
最後まで読むと、少しだけ分かります。