あらすじ
ユート・ウォーカーは、名門ウォーカー侯爵家の三男として生まれた。しかし彼には、誰も知らない秘密があった。それは、彼が神界で創造神アルティメアの孫として生きていた記憶を持つ、転生者だということ。そして生まれた瞬間から、暗黒神ニクスによって強力な呪いをかけられていたのだ。
呪いのせいで魔力が不安定なユートは、家族から「家の恥」として虐げられ続けた。父ガルバートは彼を冷遇し、母エリザベスは見て見ぬふりをし、兄姉たちは日常的に虐めを繰り返した。唯一の救いは、許嫁であるリリアナ・フォンテーヌだけが優しく接してくれたことだった。
そして12歳の誕生日、遂にユートはウォーカー家から追放される。流刑先は、高ランク魔物が跋扈する大魔境「タルタロス」。普通の人間なら即座に死ぬ地獄だった。
しかし、これがユートの爆速成り上がりの始まりとなる。タルタロスで次々と襲いかかる魔物を退けながら、ユートは少しずつ神としての力を思い出していく。そして大魔境の最深部で、神聖な力に包まれた古代神殿を発見する。
この神殿こそ、実は母である知恵の女神エリディアがユートのために用意した修行場だった。ユートはここで本格的な修行を開始し、封印されていた六つの神の能力を順次解放していく。戦闘系の【万物破壊】と【創世再生】、創造系の【神域創造】、防御系の【絶対防御】、移動系の【時空転移】と【次元跳躍】。そして創造神アルティメアをはじめとする複数の神々や神獣からの加護も得ていく。
神殿の最終試練として、守護者アダマンティスと暗黒竜王ニーズヘッグを撃破したユートは、自らの力で大魔境を脱出。そして決意する。「誰にも虐げられない、真に自由で強大な国家を創ろう」と。
ユートはタルタロス周辺の未開拓地域で建国を開始する。【神域創造】で一夜にして城塞都市を築き、これまで倒した強敵たちを【創世再生】で蘇生・配下とし、圧倒的な速度で国力を増強していく。
だが周辺諸国はユートの台頭を脅威と見なした。暗殺者ギルドの刺客、隣国グラディウス王国の鉄血将軍バルトロメウス、そして覇王グラディウス13世率いる十万の大軍が次々と襲来する。しかしユートは、卓越した戦術と圧倒的な個人戦闘力で全てを退け、逆に配下として取り込んでいく。
さらに暗黒神が送り込んだ魔王ベルゼバブをも撃破し、ユートの名は大陸中に轟く。この頃、ユートを探し続けていたリリアナと再会を果たし、二人の絆はより深まっていく。
大陸統一を目指すユートの前に、次々と強敵が現れる。暗黒神が送り込んだ四凶獣、大陸最強の黒竜傭兵団、そして大陸の覇者である黄金皇帝アウレリウス。激闘の末、ユートは遂に大陸統一を成し遂げる。
しかし、暗黒神は更なる刺客として堕天使ルシファーを差し向ける。かつて天界を追放された最強の堕天使との死闘。ユートは祖父アルティメアから授かった力を完全解放し、ルシファーを浄化。元の天使へと戻すことに成功する。
この戦いで、ユートは神界への帰還を決意する。神としての記憶が完全に戻り、真実を知る時が来たのだ。
神界に帰還したユートを、幼馴染であり世話係だった武の女神アルティナが出迎える。数千年待ち続けた彼女の想いを受け止め、二人は結ばれる。祖父母であるアルティメアとメルシア、父母であるグランディオスとエリディアとの再会も果たす。
だが神界でも試練は続く。番犬ケルベロス、戦闘神アレス、そして暗黒神の右腕である虚無の魔神オブリビオンとの激戦。さらに暗黒神が太古に封印されていた旧神ヨグ=ソトースを解放し、創造神一族総出の戦いとなる。
全ての試練を乗り越えたユートの前に、遂に暗黒神ニクスが姿を現す。実は彼は創造神アルティメアの双子の弟であり、常に「兄の影」として扱われたことへの屈折した感情が暗黒神化の原因だった。ユートへの呪いも、「創造神の血を引く者への嫉妬」から生まれたものだったのだ。
最終決戦は壮絶を極めた。ユート、アルティナ、リリアナ、そして創造神一族と仲間たち全員が結集し、真・暗黒神ニクスと激突する。圧倒的な力を持つ暗黒神に、一時は全員が追い詰められる。
だがユートは、戦いの中で暗黒神の本心を理解する。彼が本当に求めていたのは「破壊」ではなく「認められること」だったのだと。
ユートは【創世再生】を究極まで昇華させた【万物包括】を発動。暗黒神を「破壊」するのではなく「受容」することで、光と闇の調和を実現する。
「あなたも、創造神の一部だ。光があれば闇がある。それは対立ではなく、調和なんだ」
暗黒神ニクスは涙を流し、兄アルティメアと和解。光と闇、創造と破壊が調和し、新たな世界の理が確立される。
こうしてユートは人間界に帰還し、アルティナとリリアナを妻に迎え、真の最強国家を完成させる。調和神として生まれ変わったニクスが後見人となり、かつて自分を虐げたウォーカー家の家族も心から改心し支える存在となった。
創造神の孫は、真の意味で最強国家を建国し、光と闇が調和する新時代を築いたのだった。