あらすじ
ごく普通の街に、
**“一生に一度だけ終点へ連れていく不思議な電車”**がある。
切符は、ある日突然ポストに届く。
宛名は自分の名前。行き先はただひとつ――《終点》。
終点に着いた人は問われる。
「まだ続けたいものは、何ですか?」
仕事、夢、恋、家族、後悔。
ひとつだけ選べば、あとは静かに手放される。
翌朝には終点へ行った記憶は薄れてしまうけれど――
選んだものだけが、胸の奥で鮮やかに残る。
高校生の日向湊は、その電車で出会う。
毎日のように終点へ向かう、不思議な少女に。
彼女はいつも違う名前を名乗り、湊に問いかける。
「ねぇ、終点とは?」
物語は、終点へ向かう人々の“選択”を描く
連作オムニバス。
夢を諦めた元バンドマン。
完璧を降ろせない母親。
謝れなかった同級生。
孤独を抱えた老人。
そして――静かに変わっていく湊自身。
終点とは、終わりではない。
“これ以上失いたくないもの”を
やっと言葉にできる場所。
優しくて、少し切ない。
読み終えたあと、きっとあなたも考える。
もし、終点へ行くなら――
あなたは、何を選びますか?