あらすじ

「残り8割。結構、丁寧に唇に押し当てました」  講義中、ふと開いたフリマアプリに出品されていたのは、今朝私が使った口紅だった。 出品者は、私のすべてを知っている。 『出品:大学指定のノート(今、書き込み中です)』 『出品:お気に入りのカーディガン(現在着用中、体温あり)』  スマホの画面越しに、私のプライバシーが、私の輪郭が、見知らぬ誰かに買い叩かれていく。  犯人は、今、この教室のどこかで私の背中を見ている。  お願いです。誰か、私の「体」が出品される前に、犯人を特定してください。 ※本稿は、失踪した女子大生が掲示板に投稿し続けた「取引記録」のまとめである。

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カクヨム
カクヨム2026/01/02
  • 現在の作品【特定希望】フリマアプリに『今、私の私物』が出品されました。