あらすじ
舞台は2026年、東京・中野。高度なAI管理によって秩序保たれたスマートシティ「中野セントラルパーク」と、昭和の混沌とアングラな熱気が渦巻く「中野ブロードウェイ」という二つの世界が対照的に共存する街。 主人公は、警視庁の組織論理と隠蔽体質に絶望して独立した元刑事・**真壁剛(まかべ・ごう)**と、対人コミュニケーションに難があるものの、データの「気配」を読むことができる天才ホワイトハッカー・九条レン。水と油のような二人は、ブロードウェイの奥地にある「民間法科学鑑定所(NDMF)」を拠点に、警察が見放した事件の「搾りカス(真実)」を拾い集めている。
ある猛暑の朝、セントラルパークにあるフィンテック企業『アルゴ・スクエア』のCEO・神田隆が、厳重なセキュリティに守られた執務室で遺体となって発見される。室内はスマートロックで施錠された完全な密室。防犯カメラには、神田が一人で胸を押さえて苦しみ、絶命する姿のみが記録されていた。警察は「急性心不全による病死」として早々に捜査を打ち切るが、神田の妻はCTO(最高技術責任者)である東山健一による殺害を確信し、NDMFに調査を依頼する。