あらすじ

「ここね……よし」 私はチケットに印字された番号と、座席上部に取り付けられた小さなプレートの数字を見比べ、間違いがないと確かめてから、静かに腰を下ろした。 ふう、と息を吐く。思わず『よっこいしょ』なんて口に出しかけた自分を小さく笑った。 時間には余裕をもって来たつもりだったのに、すでにホールの客席は半分以上埋まっていた。周囲を見渡すと、名前入りの団扇やペンライトを持つ人たちの姿がちらほら目に入る。知らなかったが、彼はずいぶん人気者になったらしい。 ……それもそうか。何せ、今日は彼が主役の舞台なのだから。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/01/02
  • 現在の作品一人舞台