あらすじ
【主人公】
一ノ瀬(いちのせ)/一等兵
出身:長崎県佐世保市 谷郷町
性格:冷徹なリアリスト。佐世保大空襲で家族を救えなかったトラウマから「感情は死を招く」と信じているが、実は誰より仲間を捨てられない。
役割:分隊の実質的なリーダー。不器用な優しさ。
【一等兵:同期三人組】
南(みなみ)/一等兵
出身:鹿児島県枕崎市
性格:元商船乗り。口が悪く一ノ瀬を煽るが、一蓮托生の精神が強い。
升田(ますだ)/一等兵
出身:広島県呉市 阿賀
性格:元造船所工員。兄貴分で技術屋。一ノ瀬と「軍港育ち」の絆がある。
神田(かんだ)/一等兵
出身:東京都日本橋 人形町
性格:海軍マニアのインテリ。教え上手で、子供たちや新兵の心の支え。
【上等兵:分隊の柱】
小林(こばやし)/上等兵
出身:新潟県三条市
性格:寡黙な「静」の職人。一ノ瀬が最も信頼を寄せる戦闘のプロ。
赤間(あかま)/上等兵
出身:北海道函館市
性格:豪傑な「動」の猛者。デカい声と笑いでガマの絶望を吹き飛ばす。
【二等兵:陸軍の卵】
北(きた)/二等兵
出身:石川県金沢市
性格:臆病な優等生。一ノ瀬の厳しさに怯えつつ、必死についていく。
堀内(ほりうち)/二等兵
出身:大阪府大阪市 天王寺
性格:お調子者のムードメーカー。絶望的な状況でもツッコミを忘れない。
【指揮官】
上村(うえむら)/軍曹(分隊長)
出身:熊本県阿蘇郡 小国町
性格:頑固な「肥後もっこす」。部下を「息子」と思い、地獄の沖縄から一人でも多く帰そうとする。
【これから出逢う人】
盛太(せいた)/10歳
性格:生意気なちびっこ軍曹。姉を探すため一ノ瀬に食らいつく。
カメ/6歳
性格:分隊の癒やし。一ノ瀬の氷のような心を溶かす存在。
仲嶺 結(なかみね ゆい)/17歳
所属:ひめゆり学徒隊(姉)
状況:南部病院壕で看護に従事。盛太たちが会いたがっている「希望の灯火」。
【あらすじ】
1945年4月、米軍が沖縄本島に上陸。日本陸軍第24師団は、圧倒的な「鉄の暴風」に晒され、南部への撤退を余儀なくされていた。
長崎出身の一等兵・一ノ瀬は、生存のためなら非情な判断も下す冷徹な兵士。彼の分隊に集められたのは、出身も性格もバラバラな曲者たち。規律厳しい上村軍曹のもと、彼らは生き残る術を模索する。
だが、戦況悪化は止まらず、食料も弾薬も尽きていく。そんな中、ガマに迷い込んできた沖縄の子供たちとの出会いが、一ノ瀬の隠された人間性を揺さぶる。子供たちがひめゆり学徒隊の姉を探していると知った一ノ瀬は、彼らのために禁じられた区域へと足を踏み入れる。
果たして、彼らは生き残れるのか? 故郷への帰還を夢見ながら、泥濘の中を進む九人の兵士と三人の民間人を待ち受ける運命とは――。