あらすじ
19歳で初恋を失った美月は、居場所のないまま社会に放り出されていた。
「モデル可」という言葉に惹かれ、キャンペーンガールの仕事に応募する。
それは夢ではなく、肩書きが欲しかっただけだった。
初仕事で与えられた過剰な衣装、無邪気に境界線を踏み越える周囲の空気。
「きれいなうちに撮られるのは悪くない」
そう語る同世代の言葉に、美月は違和感を覚えながらも、拒めずに微笑む。
帰宅後、母の期待と称賛が、さらに彼女を追い詰める。
世界は静かに、しかし確実に、美月を“壊れる夜”へと導いていた。
これは、その直前――
まだ一線を越えない、最後の夜の物語。