あらすじ
事故で右腕を失った主人公は、最新医療による提供腕の移植手術を受け、再び「身体の欠け」を埋めることに成功する。
しかしその腕は、眠っている間に文字を書き、勝手に電話をかけ、「返して」と訴え始める。
やがて主人公は、その腕の本来の持ち主がまだ生きている女性であり、腕が自らの身体へ戻ろうとしていることを知る。
移植された腕は単なる部品ではなく、**記憶と意思を宿した“生きた身体”**だった。
逃げ場のない選択の中で、主人公は気づく。
この身体は誰の所有物でもなく、ただ「元に戻る」ことだけを求めているのだと――。