あらすじ
平民の魔道具見習いリーネは、王家の秘宝「誓環(せいかん)」の呪いを解くため、冷徹で有名な王太子アルベルトと一年限定の“仮婚約”を結ぶことになった。
――目的はただ一つ。呪いを解いて、工房に帰ること。
しかし誓環には、とんでもない性質があった。
「リーネを守護すると誓った者」を、勝手に“婚約者”として登録してしまうのだ。
事件から彼女を庇った騎士団長、研究の名目で寄り添う宮廷魔術師、命を救われた敵国の密偵、浄化を施す聖職者……。
気づけば婚約者は増殖し、リーネの周りは「守る」「甘やかす」「独占したい」男たちで過密状態。
しかも登録が増えるほど、誓環は彼女の心臓に絡みつき、痛みと共に“期限”を刻み始める。
呪いを断ち切るには、最後に――たった一人を選んで“真の誓い”を結ぶしかない。
「仮のはずなのに、どうしてそんな目で見るの?」
冷たいはずの王太子は、夜ごと手を取って熱を確かめ、騎士団長は盾のように抱きしめ、魔術師は囁きで逃げ道を塞ぐ。
誰かを選ぶほど誰かを傷つける。なのに、優しさほど離れられない。
これは、呪いを解くために始めた仮婚約が、
“本物の溺愛”に追い詰められていく逆ハーレム恋愛譚。