あらすじ
今から四千年ほど前。
「な、なんだ、ありゃ……?」
ひとりの牛飼いが、岩場の上に現出された光景を目撃した。
まだ言葉も話せない人間の女児が、鳩たちから食物を与えられ、生きながらえている奇跡を。
牛飼いは仲間たちと協議した末、その女児を自分たちの上司に送り届け、その後の処置を委ねることにした。
その後、女児には名が与えられた。
シリア語で「鳩」を意味する「セミラミス」と……。
これは、古代ギリシア・ローマの史書に記載されている「世界最古の女王」セミラミスの、愛と憎悪と征服の物語である。
注意
本作品は「一応」複数の史書を参考にしつつ書き上げられた歴史小説となっておりますが、細かい部分は史書を無視して作者が創作したり、また登場人物の言動に関しても独自のアレンジが随所に加えられております。
ですので、「ここが史実と違う!」とか「この人物はこんなこと言ったりしない!」とかいった批判はしないでいただけると幸いです(;^_^A。
以下、登場人物の簡単な紹介。
セミラミス
主人公。古代ギリシア・ローマ人の史書に記録されている「世界最古の女王」とされる人物。
史書では「神の血を引く半神半人」とされているが……。
シンマス
土地の管理を任されている奴隷身分の男性。セミラミスの名付け親にして、彼女の養父。
オンネス
アッシリア王の臣下。シリア総督。老いた身でありながら、若いセミラミスに一目ぼれしてしまい……。
ニノス王
古代西アジアに広大な領土を築いたアッシリア王国の創建者。強欲で傲慢な性格で、美女には目がない。
ニニュアス
アッシリア王ニノスとセミラミスとの間の子。