あらすじ
こんな事を疑問に思ったことはないだろうか?
「何故、神は人に力を授けるのか?」と。
その問いの答えは一つだ。
神は信者の信仰の強さによってその強さが決まるから、である。
ここで、新たな疑問が思い浮かぶ人もいるだろう。
「何故、神自らが厄災を討ち滅ぼさないのだろう?」と。
その問いにも答えがある。
それは、神の世界にもルールが存在しているからだ。
例えば、
「壊滅的な世界の終わりではない限り直接力を振るってはいけない」とか。
「信仰を集めるための自作自演をしてはいけない」とか。
「無断で自分の管理する以外の世界へ干渉してはいけない」とか。
このルールが無いと、あちこちの世界で神自身が毎日厄災を起こして毎日自分で鎮める、のような世界滅亡が常に秒読みの恐ろしいディストピアが完成してしまう。
ということで、神はその力を軽率に振るわず、間接的に威厳を発揮する必要があるのだ。
神は勇者・英雄となる者に力を授け、その者が神の名の元に世界を救う。
力を授けた神は伝説や神話として語り継がれ、それと共に信仰が集まる。
こうして新たな力を得た神は、より強い権能によって人々を困難から救う。
それが、神が人に力を授ける真相だ。
しかし、そんな中にも問題が発生することがある。
上位存在が運営していようと、神も意思ある生命体。
不意のトラブルから手違い、運営上のミスまで様々なエラーが起こりうる。
そして、そんな問題を解決するプロフェッショナルこそが――
「さて、今日も仕事といこう。勇者代行サービス『エイユーン』、営業開始だ」
勇者代行サービスである。