あらすじ

1985年、鈴鹿の療養病棟。入院中の「僕」の元へ、亀山高校の彼女は毎日、自宅とは逆方向の列車に乗って会いに来る。 無人になった夕暮れの外来待合室。二人は一本の瓶コーラを分け合い、ラジカセから流れるニューミュージックと彼女が歌う『赤とんぼ』の中で、限られた時間を惜しむように愛を深めていく。 しかし、彼女が二十歳で結婚を選び、二人の道は分かたれる。 数十年後、67歳になった「僕」は、ラジオから流れるあの日と同じメロディに、瓶コーラの冷たさと一九八五年の切ない熱量を思い出す。それは、失われてもなお僕を生かし続ける、一生に一度の恋の記憶だった。

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小説を読もう2026/01/01
  • 現在の作品夕暮れ時は寂しそう