あらすじ

クラスの主役が書く「モブの物語」。その観察係(ブレーキ役)は僕だ。 「主役になれなかった人たちの教室には、窓際からでもちゃんと見えている景色がある」 教室の隅、窓際の後ろから二番目。そこが「背景(モブ)」である僕、安藤湊の定位置だ。 今年も波風立てずに平和に過ごす。そう決めていたはずだった。 クラスの中心で輝く人気者・桜井すみれの「秘密」を覗いてしまうまでは。 彼女の裏の顔は、匿名でクラスの日常を綴るエッセイ書き。 「わたし、どうしても主役視点になっちゃうからさ。隅っこのこと教えてよ」 その取材のために、僕はなぜか“観察係”兼“ブレーキ役”に任命されてしまった。 放課後の屋上。雨の日の教室。二人きりの図書室。 主役とモブ。本来交わらないはずの二人が、一冊のノートを通じて言葉を交わす。 「安藤くんといると、なんか楽なんだよね」 彼女の文章に巻き込まれながら、僕は少しずつ「背景」から踏み出していく。 ――気づけば一番観察してしまうのが、だいたい桜井本人なのが困るんだけど。 これは、物語の外側にいた僕が、彼女の綴る世界の「共犯者」になるまでの話。 そして、一度きりの契約だったはずの関係が、翌年も、その先も更新されていく、ふたりの記録。 ※この作品はカクヨムにも投稿しています。(重複投稿)

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小説を読もう2026/01/01
  • 現在の作品「隅っこのこと、教えてよ」——クラスの有名人に観察係を任された僕の青春記録