あらすじ

その年は、やっと初雪が降った。 少しばかり季節の流れに遅れてしまった雪だった。 その初雪の明け方。 男の子は元気に産まれた。 新たな命の誕生である。 母は父に言った。 「この子の名前は『優』。優しいの『優』」 女の子の名前のようだ。 だが、そんな批判はなかった。 父親は『優』と名付けられた、その子の頭をなでた。 「あぁ。いい名前だ。お前は我が家の長男だ。誰にでも優しく、それでいて、見本になるお兄ちゃんになるんだぞ」 「…優。…かわいいわね」 2人は笑い合っていた。 雪はちらちらと降り続き、上ってきた朝日をいっぱいに受けていた。 その粉雪たちは、ダイヤのようにキラキラと輝いて、幻想的な風景を作り出していた。 「あらっ。綺麗な雪」 ちらちらと、きらきらと…。 優と名付けられたその男の子は小さく丸い目を開いて、その雪を見つめた。 そして、やわらかな笑顔を初めて見せてくれた。 本格的日常小説第一幕開始!

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エブリスタ
エブリスタ2007/11/16
  • 現在の作品Snow dust