あらすじ
来週は歴史のテスト。
先生はいつも通り淡々と授業をするだけなのに、
「大事なのは流れです」
「全部覚える必要はありません」
その一言一言が、私の脳内で勝手に意味を持ち始める。
――これは罠では?
――いや、ここまで読んでいるに違いない。
4択問題で最後の2択に迷い、
似た人物名に翻弄され、
見直して直して間違える。
先生は何も仕掛けていない(たぶん)。
勝手に深読みし、勝手に納得し、勝手に悔しがり、
勝手に怒っているのは、私だけだった。
これは、
ごく普通の学校で起きた、
ごくどうでもいいのに本人だけは必死な心理戦の記録。