あらすじ
神谷契は契約に縛られた人生を送っていた。
住宅ローン、生命保険、携帯、光熱費――生きているだけで増え続ける契約の鎖。それでも家族がいれば幸せだった。
だが、妻と息子を交通事故で失う。加害者は自分がローンを組む銀行の役員。裁判は敗訴、逆に名誉毀損で訴えられ、家も財産もすべて失った。
絶望の果てに死を選んだ男の前に、神が現れる。
「最強の存在にしてやろう。代わりに、我に従え」
また契約か――そう思いながらも、男は頷いた。どうせ逆らう気もない。
しかし転生した先は、死んだ竜の卵の中だった。
腐乱した肉体。止まった心臓。アンデッドのドラゴンとして目覚めた俺は、すぐに気づく。
「死の呪い」は、既に死んでいる者には効かない。
神との契約を無効化した不滅の竜。魂を喰らい敵の能力を奪い、誰にも滅ぼせない最強の存在へと成長していく。
だが、この世界にも「契約」は存在した。
生贄として捧げられた少女に刻まれた、従属の呪い。
俺は誓う。今度こそ、契約に縛られた者を救うと。