あらすじ
高校3年生の三浦マコトは、帰宅途中に事故に遭い命を落とした――はずだった。
目を覚ますと、そこは闇に浮かぶ不思議な空間。無愛想で美しい男は、自らを月読尊(ツクヨミノミコト)と名乗り、マコトにこう告げる。
「私を呼び続けている者たちのところへ、代わりに行ってこい」
スキルも加護もチートも無し。神の気まぐれみたいな雑な依頼で投げ出されたマコトが辿り着いたのは、鎌倉幕府成立直後の平安京――しかし、栄華の都とはほど遠い、静かに荒れた京の姿だった。
迎えたのは、神祇官と陰陽寮が統合された組織「神祇陰陽府」と、月読を奉じる巫女・葛野依。
「月読尊の遣いかもしれない」と扱われるマコトは、戸惑いながらも、依の世話を受けつつ暮らし始める。修学旅行で京都を調べ尽くした経験だけが、唯一の武器だ。
やがてマコトは、公家・巫女・陰陽師、さらには鎌倉武士の動きに巻き込まれていく。