あらすじ
時は平安。
陰陽師の一族に生まれた少女・紗雪(さゆき)は臆病な性格ゆえ、周囲の者たちから「役立たず」と罵られていた。
そんなある日、餓鬼に追われた紗雪は森で迷子になり、一人の少年と出会う。
「何をしてるの」
少年の黄金色の瞳を見て、紗雪は彼があやかしであることを見抜く。
しかし少年は餓鬼に怪我を追わされた紗雪を優しく手当してくれるのだった。
千景に惹かれた紗雪は、陰陽師であることを隠し、彼と交友を続ける。
しかし平穏は長くは続かなかった。
陰陽師が総出で、千景の棲む森を一掃することが決まったからだ。
千景が危ない。
紗雪は千景だけは助けようとひとり森へ向かうけれど。
「嘘、ついてるよね」
そこにいた千景は、静かに、ひどく怒っていた。