あらすじ
「この組み付けじゃ、出力の3割も出ていない。……俺が直してやる」
大手自動車メーカーの過酷な生産ラインで、次世代核融合ユニットの組み付けに従事していたエンジニア・真柴 湊(マシバ・ミナト)。
連日の徹夜作業の末、彼は愛用するトルクレンチを握りしめたまま、過労でその短い生涯を閉じた。
しかし、目覚めた彼の魂は、雲海に浮かぶ歯車仕掛けの浮遊大陸「ゾディア」へと転生していた。
そこは、かつての高度な魔導文明が遺した「人型殻機(レグ)」を掘り起こし、国家間が争いを繰り広げる戦乱の世界だった。
湊に与えられたのは、生前の知識が変質した唯一無二の力。
それは、体内で無限のエネルギーを生成する「核融合心臓(フュージョン・コア)」と、機械の不備を一瞬で見抜く「エンジニア・インターフェース」。
彼は、数百年もの間、誰も起動させることができなかった伝説の機体「レグ・ルクス」と出会う。
魔法エネルギーの枯渇により「鉄屑」と化していたその巨神に、湊は自らの核融合プラズマを注入し、異世界の理を塗り替える圧倒的な「熱量」を呼び覚ます。
片腕が機械化された少女騎士・リュミエと共に、湊は自らの技術で機体を「オーバーホール」しながら、襲いくる帝国軍の重魔導兵器を粉砕していく。
これは、過労で全てを失った一人の整備士が、科学と魔法が交差する戦場で「究極の調律師」として成り上がる、再起の物語である。