あらすじ
王都外れの孤児院で暮らす少女リリアは、
毎日パンくずの奪い合いと洗濯仕事に追われる、ごく普通の孤児だった。
将来の夢は「毎日ちゃんとしたご飯を食べること」。
――そんな彼女の前にある日突然、
「君こそが失われた王族だ」と名乗る騎士団が現れる。
王家の紋章が刻まれたスプーン、一致する魔力反応、
状況証拠は揃っているらしいが、本人に自覚は一切ない。
むしろ雑巾がけと節約術には自信がある。
城で始まった“王族適性試験”は、
礼儀作法も貴族生活もことごとく不向きだと証明するだけで終わり、
リリアは次第に気づいていく。
――王族かもしれない、という事実よりも。
――自分がどこで、どう生きたいかの方が大切だということに。
これは、
「パンくず」と「ティアラ」を天秤にかけた少女が、
自分の居場所を選ぶまでの、
少しおかしくて、少し真面目な異世界コメディ。