あらすじ
王宮図書館の書庫番ハンスは、平民ながらも誰よりも本を愛し、膨大な知識を蓄えていた。 だが、その平穏は第一王子の愛人リリアンの傲慢によって打ち砕かれる。
国宝を汚した罪をハンスに擦り付け、権力によって彼の家族さえも泥に沈めたリリアンと王子。 絶望の淵に立たされたハンスに手を差し伸べたのは、王子に婚約破棄を突きつけられようとしていた「氷の侯爵令嬢」イザベラだった。
「貴方の誇りと、貴方が守ってきた言葉を、泥にまみれたままにするのですか?」
彼女の言葉に、ハンスはペンを武器に立ち上がる。 舞台は大夜会。教養なき特権階級が、自らの無知ゆえに「自爆」する瞬間が幕を開ける。 泥を啜らされたパン屋の息子が、真実の記録で理不尽な権力を切り裂く逆転劇。