あらすじ

ねぇ、黒い巫女って知ってる? 目を合わせると異界へ連れてかれちゃうんだって この噂、マジだから。 黒い巫女は、「もう何もかも投げ出したい」って願う人の前に現れるの。進路や人間関係に悩む学生が危険なんだって。 そもそも、巫女装束って普通白いよね?  あれは穢れを祓い、清めるため。反対に黒い装束は、穢れや不要なものを異界へ引き受けるの。 巫女の姿は、鏡や窓ガラスだけじゃない。スマホの画面、学校のタブレット。ありとあらゆる反射物に映り込むんだって。 ちりんと鳴る鈴の音は、「あなたを連れて行く」という最終通告よ。 連れて行かれた先がどうなっているのかは、誰も知らないの。だって、一人も帰ってきた人がいないんだから。 この神隠しが恐ろしいのは、身体が行方不明になるわけじゃないことなの。周りの人に気づいてもらえないの。 目を合わせると、魂だけが剥がされるの。残った身体は、「普通の生活」のフリをする。神隠しに遭ったのに、その事実すら誰にも知られないの。 ――ねぇ、今、隣にいるその人。本当に、その人だと思う?

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エブリスタ2025/12/25
  • 現在の作品くろいみこ