あらすじ
関西地方の山間部の斎庭村には、アタエサマという嫉妬を嫌う神が信仰されていた。村長の孫の湊結壱(みなときいち)は、都会にいる婿養子の父に代わって次期村長になることを祖父から期待されていた。
生来、短気な結壱は「人を呪わば穴二つ」というアタエサマの教えを心に留めて穏やかに生きることを祠に誓っていた。
やがて祖父が鬼籍に入り、結壱は中学生になる。
都会から祖父母の元へ引っ越してきた馬喰壱伽(ばくろいちか)と出会った。多才な壱伽は愛嬌があり、たちまち人気者になっていく。実父と疎遠だと言う境遇もあって二人は急速に親しくなっていく。結壱は父から貰った万年筆を父を思い出す欠片にしていた。
やがて二人は秋祭りにかつて奉納されていた神楽を復活させようと計画するようになるが———……。
人を呪わば穴二つ。
なんで憎々しく思うたほうが、穴はまらなあかんねん。