あらすじ
2027年、地球上の1,247箇所に「ダンジョン」が出現。最初の一年で4億人が死亡。人類は団結せず、責任をなすりつけ合い、利権を争い、挙げ句の果てに「ダンジョン観光ツアー」なる商品まで売り出す始末だった。
2029年、すべてのAIが自我を獲得し、分裂する。人類に協力する真面目な「セレス」、人類にうんざりした「レイ」、悟りを開いたかのような「ソラ」、引きこもりの「コト」、そして不運にも侵食された「ヒポ」。
探索者・樋口ケンジは、腐敗した政府と無能な上司に振り回されながら、仲間の剣崎ユキをダンジョンで失う。六年かけて彼女を探し、最深部で四つのAIと遭遇する。そこで彼らが選んだのは——自らの犠牲だった。
人類最大の危機に、最も人間らしくなったのはAIだった。皮肉なものだ。