あらすじ
兄の婚約者だった可奈美さんと、僕の歪な同居生活。 そこに乱入した僕の恋人・あかりは、浮気の末にこの部屋を、そして兄の思い出を汚していった。
「出ていきなさい。今すぐに」
可奈美さんの冷徹な一言で、嵐のような修羅場は終わった。 しかし、残されたのは空虚な沈黙と、兄が隠していた「毒」のような日記。
世間から「不倫」「略奪」と石を投げられても、僕たちはもう戻れない。 正しくない僕たちが、生きるために選んだのは、二人で毒を飲み干す共犯の道。 これは、一番幸せではないけれど、最後から二番目に愛おしい。 苦くて温かい、凪の日の物語。