あらすじ
「わたくしを殺して、自由になりませんか?」
嫌われるために「稀代の悪女」を演じたのに、冷徹公爵から返ってきたのは殺意ではなく、逃げ場がないほどの執愛だった……⁉
────────────────────
一国を滅ぼす恐ろしい厄災、【暴食】の刻印を持つ子爵令嬢シンシア。
最愛の母の死後、忌み嫌われたシンシアは、家族から金儲けの道具として、「悪女」を演じるよう強要された。
そして裏では、厄災のスキル【悪食】で違法廃棄物の処理を命じられ、心身を削る過酷な日々を送っていた。
この国に居る限り、幸せにはなれない。そう悟ったシンシアは、生前に母が教えてくれた異国へ逃げる決意をする。
それからシンシアは、家族にばれないよう地道に亡命資金を貯め始めた。家族に悪女として利用されるのを、逆手に取って――。
しかし限界を超えた絶望に襲われたシンシアは、悪食のスキルを暴発させ、子爵家の母屋を跡形もなく溶かし尽くしてしまう。
その結果、王令によって突きつけられたのは、冷徹公爵フェリクスとの政略結婚――厳重な警備に囲まれた、逃げ場のない美しい離宮での飼い殺し生活だった。
(結局、閉じ込める檻が変わっただけじゃない。しかも以前よりほころびのない頑丈な牢屋なんて、笑えないわ)
自力での脱出は困難だと判断したシンシアは、再び「悪女」の仮面を被った。
そして、夫に殺したいほど憎まれ「死の偽装」に協力させるという――命懸けの亡命作戦を開始する。
しかし悪女を演じれば演じるほど、夫には「本当に悪女なのか?」と疑われ……なぜか侍女たちの好感度は爆上がり⁉
勘違い×すれ違いから始まった夫婦生活はやがて、唯一無二の関係へ――。
※カクヨムでも連載中です。