あらすじ
日本の足元に眠る「黄金(熱)」を掘り起こせ。 世界第3位の地熱資源量を持ちながら、開発が進まない資源小国・日本。 外資系ファンドの冷徹な投資家・八神慶は、昭和の伝説的「山師」が遺した一枚の地質図と、その孫娘である地質学者・剛田舞に出会う。
彼らが挑むのは、地下4,000メートルの未踏領域――「超臨界地熱発電」。 それは原発並みのパワーを秘めた、夢の国産エネルギーだ。
だが、行く手には絶望的な壁が立ちはだかる。 すべてを溶かす強酸性の流体、配管を詰まらせるガラスの結晶(シリカ)、50億円の資金ショート、そして「地元反対」と「環境規制」という厚い岩盤。
「物理の壁は技術で越える。金の壁は、覚悟で越える」
チタン合金への私財投入、行政による待機命令、そしてデータセンター誘致による逆転劇。 昭和から令和へ。半世紀の時を超えて受け継がれる、エネルギー自給への執念を描いた、エンターテインメント経済小説。