あらすじ
政略結婚から二年。威圧感溢れる風貌の領主アルノーは、美しい妻ベアトリスに対して、未だにどう接すればいいか分からずにいた。 そんなある日、ベアトリスが持ってきた異世界の絵本が、アルノーの平穏な日常をかき乱す。そこに描かれていたのは、夜中に忍び込みプレゼントを贈る「サンタクロース」という男の存在だった。
「警備を潜り抜けるサンタには愛の深さを感じる」 その言葉を聞いたアルノーは、己の愛を証明するため、自らサンタとなって城の鉄壁の警備を突破することを決意する。 異世界の品を扱う「ヤマト商会」で手に入れた謎の菓子とカタログを背負い、赤い衣装(と妥協したサンタ帽)に身を包んだ領主は、深夜の屋根へと這い上がった。
果たして、煤だらけの不器用なサンタは、愛する妻に「本当の愛」を届けることができるのか——?