あらすじ
王太子フィリオンとの婚約を、
「完璧すぎて可愛げがない」という理不尽な理由で破棄された令嬢・セラフィナ。
代わりに選ばれたのは、
庇護されるだけの“愛される女性”ノエリアだった。
失意の中で王国を去ったセラフィナが向かった先は、
冷徹と噂される公爵カルヴァスが治めるシュタインベルク公国。
そこで提示されたのは――
愛も期待もしない「白い結婚」。
感情に振り回されず、
責任だけを共有する関係。
それは、誰かに選ばれる人生を終わらせ、
自分で立つための最適解だった。
一方、セラフィナを失った王国は次第に歪み始める。
彼女が支えていた外交、調整、均衡――
すべてが静かに崩れていく中、
元婚約者たちは“失ってから”その価値に気づいていく。
けれど、もう遅い。
セラフィナは、
騒がず、怒らず、振り返らない。
白い結婚の先で手に入れたのは、
溺愛でも復讐でもない、
何も起きない穏やかな日常。
これは、
婚約破棄から始まるざまぁの物語であり、
同時に――
選ばれる人生をやめ、選び続ける人生を手に入れた女性の物語。
静かで、強くて、揺るがない幸福を、あなたへ。