あらすじ
田舎の男爵令嬢リュシアの夢は、目立たず、騒がず、平凡な文官として生きること。
王立魔法学院に入学した彼女は、その夢を叶えるために固く決意していた。
「手加減しよう。魔法は今の生徒たちの平均に合わせて、そっと使おう」
しかし、彼女は知らなかった。
山奥で隠居賢者(祖父)にしごかれた自分の「基礎」が、国家の「最高戦力」すら凌駕していることを。
魔力測定では「1%」しか出していないのに測定器を爆散させ。
筆記試験では「裏がある」と深読みして歴史的真理を暴き出し。
実技演習では「火事にならないように」と圧縮した魔法で標的を蒸発させる。
「あわわ、また失敗しちゃいました……!」
本人は「不器用なドジっ子」として反省しているのに、周囲の評価は「伝説の再来」「神の愛し子」と天井知らずに上がっていく日々。
さらには、その異常な才能に目をつけた腹黒王太子によって、本人は「補習」だと思い込んだまま、いつの間にか学院の裏番長(兼、国の最終兵器)に祭り上げられてしまい――?
「私は普通です」と本気で信じている彼女だけが、なぜか王国の“基準値”になっていた。