あらすじ
むかし、とても小さな村に、空を見上げるのが大好きな子ども・かなたがいました。冬の夜、凍えそうな空気の中で星々が輝く中、かなたの心をとらえたのは、ひときわ小さく、やさしく光る星でした。
「すこしでも近づけたら、なにか変われる気がする」
そう願い、星を追いかけますが、どんなに背伸びをしても星には届きません。涙を流したその夜、かなたは森の奥で、月の光を受けてきらめく一本の細いクモの糸に出会います。
「細いからこそ、光を通すんだよ」
クモの言葉と、小さな光にふれたかなたは、届かなくても消えない“きらきら”があることに気づいていきます。
星は遠いままでも、足元には静かな光が満ちている――。
冬の夜に生まれた、小さな希望の童話です。